妊活支援士はるみです。
いまだに、
「腸のひだひだの部分に便がこびりついて宿便になっている」
「宿便があるせいで、栄養の吸収率が悪くなっている」
と思っている人が多いようですが、
実際のところ、宿便は存在しないということがわかっています。
「え? 私ファスティングした時に排便あったけど、あれが宿便じゃないの?」
という人も多いのですが、数日間の断食などの際に排泄されるものは、
数日前に食べたものか、腸内細菌の死骸です。
腸内細菌は100兆~1000兆個いると言われており、排便するうちの半分から3分の2が腸内細菌の死骸だと言われています。
では、宿便が存在しないとしたら、腸内環境は何に左右されるのでしょう?
自分の腸内環境を知る方法
まだインターネットなんてなかった頃。
「ラストエンペラー」という映画を見たのですが、
その中でお付きの医師が皇帝(の子ども?)の便を見て、健康状態を管理している様子が描かれていました。
ほんのワンシーンなのですが、
「うんちで健康かどうかわかるんだ〜?」
と、衝撃を受け、それ以来トイレで勝負をした後は、必ず振り返って状態を確認するようになりました。
みなさんは、自分の便を振り返ってみることがありますか?
私たちが腸の状態を知るための一番身近な方法は、排泄物を確認することです。
最近は、腸内環境について情報提供されているホームページなども増え、便の硬さや形で健康状態を把握する「ブリストルスケール」が紹介されているのをよく見かけます。
自分の便がどのタイプかを確認して、もし「理想的な便」でなかったとしてたら、どう改善すれば「理想的な便」に近づくのか、試してみるのがおススメです。
腸の現状
2017年の日本人女性のガン死亡率第一位は、大腸がんです。
そして、女性の4人に1人が便秘だと言われています。
その便秘の定義は、3日以上排便がないこと。
大塚製薬の調査によれば、排便の回数ごとに
1日に数回ある人・・・2.3%
1日に1回ある人・・・23.5%
2日に1回ある人・・・25.0%
たとえ毎日便が出ていても、状態の悪い便だとしたら、腸内環境はあまり良くないと思ったほうがよさそうです。
便秘と大腸がんは関係ないと言われていますが、どちらも腸内環境が悪化していることが原因であることには変わりありません。
腸内環境をいかに良くするか、が重要になってきています。
腸内環境を左右する「アレ」
ちょっと前までは、腸内の「善玉菌」が腸の環境を良い状態にしてくれて、「悪玉菌」が優勢になると腸内環境が悪くなると言われてきました。
だから、「善玉菌を増やすために〇〇を摂ろう」ということがよく言われてきました。
最近では、善玉菌・悪玉菌・日和見菌の割合はだいたい決まっていて、割合よりも働きが活発かどうかが腸内環境に影響するということが言われています。
つまり、腸内でどの菌が元気に活動しているか。
腸内環境を左右するものは、腸内細菌なのです。
腸に関心をもつ
「腸内環境を整える」「善玉菌を増やす」など、とても魅力的な売り文句で、いろんな商品が販売されています。
しかし、それはあなたの腸に合うものでしょうか?
人によって腸内細菌は違います。
同じヨーグルトを食べて、Aさんは便秘が解消したけれど、Bさんは快便だったのに便秘になった、という逆の効果が出ることもあります。
大事なのは、それを摂取した後に自分の身体がどう反応するかを知ること。
つまり自分の身体に関心を持つことです。
情報は大事ですが、それ以上に、自分の身体がどんな状態で、どんな反応をするのか、それを知ることが重要です。