妊活支援士はるみです。
妊活を中心に、健康や栄養のことをお伝えしているこのブログですが、どうやら見てくださっている方の約30%が男性のようです。
実際にお会いした方でも、「妊活支援の活動をしてます」と自己紹介すると、女性からは仕事の内容についての質問が多いのですが、男性からは健康や妊活についての質問を多く受けます。
今回は男性に向けて、よく聞かれる質問や、妊活に大きく影響する生活習慣の話をまとめてみました。
病気じゃないから自分は健康
「自分は持病を持っていないし、普段から薬も飲まない。風邪もひかないから大丈夫、健康だ」
そう思っていませんか?
骨折であれば、負傷してすぐに骨折だと診断されますが、病気の場合は違いますよね。
例えば糖尿病と診断されるとき、「今日から突然、糖尿病になりました」ということはありません。
病気として診断される前に、「何かがバランスを崩した状態で継続している」段階があるはずなのです。
それは「病気に向かって、坂を下っている」状態です。
そこから病気にならないためには、下る力に逆らって坂を上り、バランスを正常にしなければならないのです。
健康診断の2~3日前から急に食事制限したり、お酒を控えたりして、健康診断をクリアしたら健康だと思っている人は、かなり多く存在します。
果たして、それは健康でしょうか?
生殖器に問題があっても、健康診断の血液検査程度で問題が発覚することはありません。
自分の健康や、自分の身体が正常であると過信せず、妊活する際はしっかり精液検査を受けてください。
昼食代からお小遣いを捻出
子作りを考える年齢を20代後半~30代とすると、旦那さんはお小遣い制になっている家庭が多いようです。
その場合、「自由に使えるお金を増やしたい」という考えから、昼食を安く済まそうとする傾向が見られます。
よく聞くメニューが、カップ麺、おにぎり、パン。
これらは、安く上がる代わりに、炭水化物と脂質以外の栄養がほとんどありません。
お腹は膨らむかもしれませんが、身体を作るたんぱく質、身体の機能を維持するビタミン・ミネラル類がまったく足りていないのです。
それだけでなく、ビタミン・ミネラルが足りないと、摂取した炭水化物や脂質をエネルギーに換えることができず、脂肪として蓄えられてしまいます。
結果として、そんなに食べていないのに、糖尿病や脂肪肝になってしまうことも。
血糖値が高いことは射精障害などの原因となり、妊活に影響を及ぼします。
夕食はしっかりたっぷり
夕食は、お昼と違って時間の制限がないことや、食事と食事の時間が開いていて空腹を感じやすく、つい食べ過ぎることも。
一日のうちで一番量が多い食事が夕食、という人は、かなり多いはずです。
しかし、実は消化にはかなりのエネルギーを必要とします。
夕食を食べ過ぎると、寝るまでに消化が間に合わず、寝ている間にもエネルギーが消化吸収に使われてしまいます。
朝起きた時、だるさが残っていることがありませんか?
それは睡眠の質が落ちているサイン。
寝ている間に行われるはずの、身体の疲労回復や脳疲労の解消が間に合っていないのです。
睡眠の質が落ちると、免疫機能やホルモンバランスにも影響します。
つまり、作られる精子の質も落ちるのです。
毎日飲んでいるもの
最近は、多種多様なエナジードリンクが売られています。
これらを飲んでいるのは、圧倒的に40代以下。
20代以下では、食事の代わりにエナジードリンクを飲む、という人も。
しかし、この類のドリンクには、相当な量の糖質が含まれています。
カフェインなど、他の成分の作用もありますが、糖質の摂取は一時的に血糖値が上がることによって、元気になったように錯覚してしまいます。
が、実際にはすぐに血糖値を下げる作用が働き、効果は持続しません。(むしろ余計に疲れたりします)
エナジードリンク以外でも、炭酸飲料やアルコールにも糖質が含まれているものが多く、同じことが起こります。
昼食のところでも話しましたが、糖質をエネルギーにするためには、ビタミン・ミネラルが必要なので、しっかり栄養が摂れていない場合は、ただ身体に溜め込むことになってしまいます。
と、ここまで聞いて、
「このドリンクは人工甘味料だから大丈夫」
と思った方もいるかもしれません。
この場合、甘いものを摂取したのに血糖値が上がらないことから、脳が混乱し、余計に甘いものを欲してしまうことになります。
しかも添加物や人工甘味料などを使っているものを摂取した場合は、その分解に、余分にビタミン・ミネラルが必要になり、慢性的な栄養不足に拍車がかかってしまいます。
飲み物は意識せずに飲んでいることが多いので、その影響に気づきにくい点に注意が必要です。
①のまとめ
①は、おもに食習慣についてお話ししました。
現代人は慢性的な栄養不足だと言われていますが、今回お話した内容で当てはまるものがあった場合は、さらに栄養が足りていない可能性があります。
栄養が足りていないことは、「何かがバランスを崩した状態で継続している」段階。
そして、まだ治療を受けなくても、自分で改善できる段階かもしれません。
生殖器は、酸素や栄養を送るのが一番最後になる臓器です。
妊活に取り組む方、これから取り組もうと思っている方は、一度食習慣を見直してみましょう。