「妊活」「ファスティング」で検索すると、書籍も出版されていたりするので、
「ファスティングしたら妊娠できるんだ?!」
と思う方もいるかもしれません。
しかし結論から言うと、ファスティングをするだけでは妊娠できません。
それどころか、妊娠しにくい身体になる可能性もあります。
ファスティングとは
「fasting」を直訳すると「断食」です。
朝食を英語で「breakfast」といいますよね。
英語の授業で説明を受けた人も多いと思いますが、「breakfast」とは前の日の晩ご飯の後のちょっとした断食を破る(やめる)と言う意味です。
もともとは食べ物も飲み物も、全て断つと言う行為でした。
ファスティングの目的
ファスティングという行為自体は、聖書の中にも登場するほど古くから行われており、本来は宗教的儀式で、願い事があるときに効果を高めたり、神の存在に近づくためのものという位置づけのものでした。
現在では健康目的で、医療行為や民間療法のレベルでも行われており、特定の疾病の治療の一環であったり、精神力や健康をより良い方向に改善する方法としてファスティングを行う人も多く見られます。
一時期、デトックス(解毒)が流行ったとき、身体から毒素を出すのに断食が良いと話題になりましたね。
ファッション誌などでも『週末プチ断食』を特集したり、宿泊施設での断食ツアーに参加する人もいました。
食べ物を入れないことで蓄積されている毒物をデトックス(解毒)できる、
消化器官を休ませて、新しくエネルギーを摂取しないことで脂肪を燃焼させ、ダイエットにもつながる、
というものでしたが、今のファスティングはここからさらに進化した形になっています。
ファスティングのやり方
ファスティングのやり方は、大きく分けて3タイプあります。
細かく分けるともっとたくさんあると思いますが、傾向として3タイプ紹介します。
まったく何もとらない
固形物も液体も、一切口にしない、完全な断食です。
断食期間中、本当に何もとらない方法と、イスラム教のラマダンのように、ファスティングする時間としない時間を区切って行う方法があります。
特定の栄養をとる
酵素を使うものなど、最近よく聞くファスティングは、この形が多いようです。
特定のメーカーの酵素ドリンクなどを使い、それ以外摂取しないで〇日間取り組む、というスタイルです。
サプリメントを合わせてとる場合もあります。
特定のものをとらない
たんぱく質や脂質を避け、野菜や果物だけで数日間過ごすもので、添加物などの人工物の摂取量を減らす効果が期待できます。
ファスティングのベネフィットとリスク
ベネフィット
ファスティングをすると、どんな恩恵があるのでしょうか?
①腸内環境が良くなり、便秘が改善
②ダイエット効果
③美肌効果
…etc.
これらをまとめて、「体質が改善された」という感想を持っている人が多い気がします。
リスク
多くの人がファスティングを通じて腸内環境が改善されたと話していますが、すべての方法が医学的に効果があるという裏付けはないようです。
リスクとしては、どんな方法を選ぶかによって、逆に健康を害する可能性があるというところです。
もちろん、我流で行うと更に健康を害する恐れがあります。
ファスティングをするときは、信頼できる専門知識を持った方のアドバイスをもらうようにしてください。
妊活のためにファスティングするなら
妊娠できる身体を作るための「準備」のひとつとして、選択肢にいれる価値はあるかもしれません。
ただし、栄養不足の状態が続くと、身体は子孫を残そうとは思わず、排卵を止めて生き延びようとします。
若い女性が、過度なダイエットで生理が止まってしまう、という話を聞くことがあると思いますが、それがこの現象です。
つまり、「今まさに妊活中!」という人にとっては、ファスティングは排卵を止めるきっかけとなるリスクがあるのです。
もしどうしてもファスティングする必要があるなら、必ず我流ではなく、専門家の指示に従ってください。
では、ファスティングの代わりに妊活中にできるデトックスはあるのでしょうか?
実は、あります。
私たちの身体の中にある、肝臓や腎臓は、解毒する機能を持っています。
この身体の機能がきちんと働くように、バランスよく栄養を摂ること。
それが、妊活中にできるデトックスであり、そうすることによって肝臓や腎臓以外の臓器にも十分な栄養が行き届き、妊娠力を上げることができます。
まとめ
・ファスティングの方法によっては、健康を害する。
・妊活中は、ファスティングが不妊の原因になる可能性がある。
・ファスティングする時は、必ず専門家と。
・肝臓、腎臓の機能UPで、デトックス&妊娠力UP♪