妊活支援士はるみです。
あなたは、何かあるとすぐに病院に行くほうですか?
信頼できるかかりつけ医がいますか?
それとも、かかりつけがなくて、いつも調子が悪くなってから、ネットでいろいろ調べるほうですか?
信頼できるかかりつけ医がいると、とても安心です。
もしその医師が栄養学にも詳しければ、それは最高のかかりつけ医かもしれません。
医学と栄養学
先日、いくつかの有名大学ホームページで、医学部のカリキュラムを調べてみました。
すると、なんと栄養に関するカリキュラムがほとんどありませんでした。
栄養学的知識がないと、病気の予防という視点を持つのはもちろん、病気の原因になっている本来の問題が見えず、対症療法のみになってしまったり、栄養面からみた生活習慣の指導をすることが難しくなったりします。
世界的にも、医師の栄養についての知識が乏しいことが報告されているようです。
もしあなたがすでに栄養の知識がある医師と出会えていたら、それは奇跡の出逢いかもしれません。
医師が考えること
先日、お医者様の講演を聞く機会があったのですが、
「多くの医者は、患者の自己治癒力には興味がない」
とお話していたのが印象的でした。
医師が診察の際に考えることは、
①薬を出すこと
②手術すること
の2つだそうです。
ドラマなどの影響で、なんとなく医師に対して幻想を持ってしまいがちですが、実際に病院で診察を受けると、
・症状が出たのはいつごろからか
・どんな症状が出ているか
診察で聞かれるのはその程度。
その後、血液検査などいくつかの検査を経て、その結果から一方的に病名宣告され、薬を処方される、という流れがほとんどです。
検査の結果を見て、
正常値と比べて異常がある → 正常値にするために薬を投与する
正常な状態ではない → 異常がある部分を手術する
それが医師の仕事であり、その判断をする知識と技術を学ぶのが医学部なのです。
医師による診断内容の相違
医師の診察を受ける時、骨折などのように絶対的に傷病名がわかる状態であればいいのですが、検査をしても病名がはっきり診断できないということは多々あります。
それでも医師は仕事上、カルテに推測できる病名を記載し、何かしらの薬を処方します。
(それはある意味では、「正常な状態にしなければ」という医師の責任感でもあります)
もし特定できる疾患がない場合、2人の医師に診てもらっても、別な病名をつけられるかもしれません。
実際にセカンドオピニオンを受けてみると、「医師によって言うことが違う」ことがあります。
例えば、私は以前、何度か足首を捻挫し、いくつかの病院に通ったことがありますが、
A医師の診断
「足首の靭帯が切れてます。治したかったら手術しかない」
B医師の診断
「足首の靭帯は切れてるけど、手術しなくても日常生活は送れる」
C医師の診断
「足首の靭帯は切れてない」
と医師によって説明が違って、結局どうなってるの?と思った経験があります。
婦人科でも、子宮筋腫の手術をする際に子宮全摘を勧める医師と、温存を勧める医師がいました。
どんな診断をされるか、どんな治療をすることになるかは、受診した際の医師の知識と経験値、また病院の設備によって違うことも少なくないのです。
婦人科のかかりつけ医をもつ難しさ
婦人科でかかりつけの病院がある女性は、あまり多くありません。
デリケートな診療科目であるのも手伝って、周囲に評判を聞いたりせず、インターネットで病院情報を検索し、口コミなどの事前情報から病院を選んでいるケースが多く見られます。
しかしその場合、実際に診察を受けた際の印象が、病院紹介の情報とかけ離れている場合があります。
例えば私は、流産後に生理痛がひどくなったので、心配になって「40代の不妊治療に力を入れている」と標榜しているクリニックを受診しました。
いいクリニックであればかかりつけにしたいと思っていたのですが、妊活中と伝えたにもかかわらず、「どうせもうすぐ閉経ですから、気にしなくていいですよ」と言われ、とてもショックでした。
「40代の不妊治療に力を入れている」と掲げていたので、こちらの不安をわかってくれるような診察を想像していたのですが、実際の診察はまったく違う印象でした。
婦人科は、「中絶やピル処方、美容系」がメインのクリニックや、「自然妊娠後の妊婦検診や出産」がメインのクリニック、「不妊治療」がメインのクリニックなど、ひとつの診療科目の中でも想像以上に細分化されており、かかりつけ医を探すのが難しくなっているのです。
かかりつけ医の探し方
かかりつけ医とは、信頼できて、健康について何でも相談できる存在です。
今かかりつけ医がない、という人は、まずは知り合いに評判のいい病院がないか、聞いてみましょう。
栄養についての知識がある医師がベストです。
探す範囲は、住んでいる地域や勤務地周辺など、何かあった際に通いやすいところが良いでしょう。
どうしても見つけられない時は、地区の医師会に問い合わせてみるのもひとつの方法です。