妊活支援士はるみです。
健康に興味がある方なら、1度は聞いたことがある「BMI」という言葉。
身長と体重で計算し、体格を低体重や標準、肥満に分類する、体格指数という数値です。
計算式は、
BMI=体重kg ÷{身長(m)×身長(m)}
計算が少し面倒なので、自分のデータを入れるだけで計算してくれる、こんなサイトもあります。
生活や実務に役立つ計算サイト keisan 「BMIと適正体重」
自分のBMIを知ろう
あなたのBMIはいくつですか?
BMIの算出方法は、世界共通です。
ただし肥満や低体重の判定は、世界保健機関 (WHO)や欧米が基準としているものと、日本で基準としているものは、若干違います。
WHOや欧米が、低体重を3段階、標準、肥満を4段階で分類しているのに対し、日本では低体重は1段階、標準、肥満は4段階で分類しています。
つまり、低体重はあまり問題とされていません。
どうしてでしょう?
これは、実は基準を設定しているのが日本肥満学会だから。
もちろん、肥満は糖尿病・高血圧症・心血管疾患などのリスクを高めるほか、様々な病気の原因になるため、対策することは確かに重要です。
ただ、そのために日本では、BMIを肥満かどうか判定するものと思っている人も少なくありません。
妊娠とBMI
妊娠には、BMIはどのように関係してくるのでしょうか?
ネットで検索してみると、BMIが標準である人が妊娠しやすい、という記事が出てくるものの、サイトによっては「BMI19~25」だったり、「20~24」だったり、中には「BMI22がベスト」というものも。
BMIと妊娠の関係について研究した論文もいくつか引用されているものの、そこまで多くありません。
そう考えると、「BMIが標準である人が妊娠しやすい」というのは、参考程度と思ってよさそうです。
実際あなたの周りにも、すごく痩せてるけれど妊娠した人、すごく太ってるのに何人も産んでいる人がいるのではないでしょうか。
とは言え、そこにはもちろん個体差があります。
あなたのBMIが30だったとして、同じBMIの人が妊娠したからと言って、あなたも妊娠できるということは言い切れません。
そして、18.5未満(低体重)の場合は、子宮や卵巣の発達不全、ホルモン不足のため生理や排卵が止まることも考えられ、妊娠しても低体重児が生まれる確率が高くなります。
また、BMIが25以上(肥満)の場合は、排卵障害や多嚢胞性卵巣症候群になる確率が高くなったり、妊娠しても妊娠中毒症や、産道に脂肪がついていることにより難産になることがあります。
これらの面から見れば、やはりBMIは標準であるほうが、不安要素は減らせそうです。

BMIを適正にすれば妊娠できる?
では、もし自分の今のBMIが適正値ではなかったら、どうしたらいいのでしょうか?
残念ながら、BMIが適正値でなかった人が、ダイエット等でBMIを適正にしたことにより妊娠率が上がったかどうか、についてのデータは見当たりません。
つまりBMI35の人が急激なダイエットをしてBMI24まで落としたら妊娠できる、というものでもないのです。
(↑逆に無理なダイエットは妊娠しづらい身体を作ってしまいます)
ここで考えてほしい一番重要なポイントは、
BMIが適正値の人は、他の値の人と比較して、
普段から生活習慣が健康的である傾向が高い
という点。
BMIだけにとらわれず、生活習慣を見直すことが、本来の健康的な身体を作る近道であり、妊娠の可能性を高める方法でもあるのです。
